ただ、それだけで。



僕は平然とした顔で自分の前に右手を出した。


右手は人を簡単に殺せる。この世界だって破壊できる。


僕は世界を破壊したくない。ここにはまだ、大事な仲間だっている。


だから、こうすることが、一番の最善策なんだ。


「何をする気!?」


途中で本当の意味に気づいたみたいだ。けれどもう遅い。


人を殺せる右手を・・・・・・














自分に向けた。




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