好きなんて言わないで…
「じゃ、なんで…いきなり」






泣きそうになるのを堪えて私は言った





でも涙が溢れそうで最後まで言葉が出なかった




「元々、家はこっちだったんだけど高校で一人暮らししたんだ。
俺らの親父はデカイ会社の社長でさ…
その跡継ぎを俺にさせたいらしいんだ。
だから大学はこっちのいいとこに行くっていう条件で一人暮らしした。」


先輩はそう言って言葉を続けた



「奈々と付き合い始めてから成績が落ちて大学行けるかわかんなくなって親父が俺たちの関係を知ってさ…
今すぐこっちに戻って来いって連れ戻されたんだ。
戻らないと奈々の家に被害与えるとか言い出して…
だから何も言わずに戻ったんだ」







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