敗者復活戦~純情~
…ッ。
俺はまだ立っている。負けてない。
最後の力で振り向きながら鈴木の体に斬りかかる。が、やはり受け止められた。
「ごめんな。」
鈴木が剣を振り上げる。俺は鈴木の攻撃を弾き返したが力がたりず、そのまま自分の左腕に直撃してしまった。
激痛が体内を駆け巡る。痛みが強くなり、その分自分は弱くなる。
俺はその場で倒れた。血がたりないのか、頭がクラクラし、視界が悪い。
鈴木が彩に近づく。
やめろ…。やめろ…。
俺は最後の力で立ち上がり、鈴木の背後に近づく。
これで、終わりだ。
だが、いきなり鈴木が振り返った。彩が俺の方を見ていたため、気づいたのかもしれない。鈴木の剣が俺の腹部を突き刺した。
鈴木の服が俺の血で染まる。
俺はそこで目を閉じた。