雪恋
第一章
出会い
「ほんっとアリえないんだけど。」
3月下旬。日本の北に住む私は
この時期もまだ雪が降っていた。
山下華恋。高校でもない中学でもない
中途半端な時期。
親友の朱莉と街にでてきたとき
私の彼氏の蓮が、中学の友達、玲と
手をつないでるのを見た。
朱莉には「用事思い出したから帰る」
と言ったけど、多分バレバレだ。
すましたフリしてホントはすごく苦しい。
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