さよならの前のkiss
初めのうちは、
こんな、ドロドロした重い気持ちなんてなかった。
付き合えるだけで、
夢みたいだった。
『束縛しないなら良いよ。』
それは、初めからの約束だったのに…
それでもよかったはずなのに…
……だから、早く言わなくちゃいけないんだ。
「さよなら。今までありがとう。」
ポツリと独り言のように呟いただけなのに、
声が…微かに震えた。
………―――駄目だ。
泣きそう。
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