プリンセス☆ロード
「ですが、紗南さんは危険なことはしないでください。聞き込みも僕たちがしますから」
「ソウシ…」
結局、私はおとなしくしてろってことね。
なんだか、本当に役立たず。
それからいろんな人に声をかけて言ったけど、みんな反応は大体同じだった。
“知るか”の一点張りで立ち去る人、私たちの姿を見るだけで何やら怯えて逃げる人。
そのうえ、声をかけたのにちらりと見ることもせずに無視していってしまう人までいた。
嫌われているのだろうか、私たち。
それでも、ご飯食べた時や宿にチェックインした時だってみんなちゃんと営業トークだとしても話してくれていたのに、今では店員さんでさえまったく口をきいてくれなくなってしまった。
いったい、これはどういうことなんだろうか。
一夜にして嫌われてしまったのだろうか。
「なにかに怯えている風でしたね」
「怯えてる?」
「ええ。僕らに、というよりはもっと他のものにという感じがしました」
「なんにせよ、何か事情を知っているのは確かだな」
それは明らかだ。
理由がなければ逃げる必要もないし、あんな態度を町の人全員がとるはずがないんだ。
その理由がいったいなんなのか、それが問題だ。
「一度合流して情報をまとめましょうか」
「そうだな」
そして、私たちは別行動をしていた二人と合流することにしたのだ。