プリンセス☆ロード
第8話 『俺から離れるな』
「なにか、わかったことはあるか?」
もう一度森の中に戻り、みんなで話し合い。
「いや、会う人合う人逃げられてよ」
「なんか、感じ悪かったよね。俺たち相当嫌われてるみたい」
リュウとミナトたちも結果は同じだったみたいだ。
うーん、と頭を抱える。
結局何も見えてこない。
理由がわからなければどうしようもできないのが現実だ。
「どうにか吐かせねぇと」
「吐かせるだなんて、物騒な…」
「ですが、どうにか訳を聞かないわけには手立てのしようがありませんしね」
お手上げ。
行き詰ってしまった。
その時、ガサガサっと草が揺れる音がした。
「誰だ!」
レンがさっと私を背中に隠し怒鳴る。
私は、そのことに胸がドキッと鳴った。
「……」
音がした方からそっと出てきたのは、何と子どもだった。
まだ10歳くらいの男の子。
「…君、いったいこんなところで何してるの?」
町の側とはいえここは森の中だ。
子どもが一人でいるような場所ではない。