プリンセス☆ロード
「ソウシって、一番レンのことわかってる気がするよ」
「え?そうでしょうか…」
「うん…。レンもソウシには本音でぶつかってる気がする」
以前二人が言いあっていたことを思い出したからかもしれない。
同年代だからか、ミナトはみんなからもそうだけど弟みたいな感じだし。
リューとの絡みってそういえばあまり見たことないかも。
「レンとリューはタイプは違いますけど似たもの通しですからね。ぶつかることの方が多いんですよ」
「そうなんだ」
「でも、決して仲が悪いわけじゃないんです」
「ふぅん」
「僕は…仲がいいとかそういうわけではないんですよ。レンは、僕にとって…」
「…?」
ソウシはそのまま黙り込んでしまった。
いけないことを聞いてしまったのかしら?
「紗南ちゃーん!」
そんな空気を払拭したのは突然部屋に入ってきたミナトだった。
「ミナト、静かに入ってきなさい」
「あ、ごめーん」
ソウシに注意され、しまったと舌を出して詫びるミナト。
ソウシ、少しホッとしてる?
あれ以上聞かれたくなかったのかな。
「紗南ちゃん、見て見て!」
「わ、綺麗!」
ミナトが差し出してくれたのは小さな花束。
色鮮やかな花がかわいく束ねられている。