プリンセス☆ロード




私が退院できたのはそれから三日後の事だった。
まだ傷は完全に治ってはいないから、包帯は巻かれているけどもう動いても大丈夫なくらいまでは回復した。
結局レンはそれまで一度も顔を出してくれることはなかった。





レンの言うことを聞かない私なんて、もうレンはどうでもいいんだろうか。
でも、だったら私がどうしようが私の勝手だよね。
そんな風に前向きに考えることにした。








「紗南さん、準備はできましたか?」

「あ、うん」





大した荷物もないから準備は簡単にできた。
病院服から着替えるくらい。
迎えに来てくれたソウシが少ない荷物を持ってくれる。







「ねぇ、レンは…?」

「…まったく、困った人ですよね」





ソウシが苦笑する。







「大丈夫ですよ。紗南さんが心配することは何もありませんから」









そうソウシに言われ、私は頷くと病室を出た。
病院を出たところにリュウとミナトが待っていてくれ笑顔で歓迎してくれた。







「退院おめでとう!」

「おめでと!」

「ありがとう!」






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