プリンセス☆ロード
この世界にいるうちは、皆の側にいたい。
元の世界に戻りたい気持ちは今でも消えない。
それでも、この世界を少しずつ受け入れている自分がいるのは確か。
それは、皆がいるから。
側にいてほしいと思える人がいるから。
「よし、じゃあ行くか!」
リュウの一声でみんな歩き出す。
きっと、これからだってぶつかりあったり喧嘩をしたり、仲直りをしたりしながらこの旅は続いていくんだろう。
険しい道のりかもしれない。
血が流れることも、危険なこともあるだろう。
その度に涙を流しながらもきっとみんなで乗り越えていける。
そう信じてる。
「姫君を守る。それが僕たちの使命ですから」
私がこの世界に来た意味。
そんなもの存在するのかすら危ういけれど。
救世主だとか、姫だとか、全く実感も自覚もないけれど。
何か意味があればいい。
私がここに在る意味が。
ただ、それだけでいい。