プリンセス☆ロード
story3 エリシア王国

第10話 『……おまえは、無防備すぎるんだ』





私たちが次にやってきたのは、エリシア王国の中心部で、国名と同じ名前のエリシアという町だ。
ここには、エリシア国の国王が住む城があるらしい。





「とてもいい町ですよ、ここは」

「そうなの?」

「ええ。とても穏やかで、この国をまとめる王の気質がそうさせるのでしょうかね」

「王様?どんな人なの?」







ルネス王国のウイリアム王は少し厳しさを秘めた優しい人だった。
王様って、あまりイメージわかない。







「穏やかな方ですよ」

「…ただの変人だ」

「こら、レン。言い方を」





ソウシとの話に水を差すレン。
なんだか、うんざりした顔。







「レンはセリムさまが苦手なんですよ」

「セリムさまっていうのがその王様ね」

「ええ。セリムさまは25歳にして王位を継承されたどの国よりお若い王なんです」

「へえ!」





おじさんとか、おじいさんをイメージしていたけど、そんなに若いんだ。
私たちとそんな変わらない。
そんな歳から一国の主か…。
なんか、想像できない。







「でも、苦手ってどうして?」

「……あの雰囲気についていけん」

「…?」

「普通にお優しい方だと思うんですけどね。まぁ、レンとは違うタイプの方かもしれません」







なんだか、会うのが楽しみ。
私たちはこれから、この国の悪魔の状況を聞くため城に向かうのだ。






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