プリンセス☆ロード
「お待ちいたしておりました」
城につくと、私たちを迎え入れてくれた城の家来の人たち。
礼儀正しく迎え入れてくれる態度に、私の背筋も伸びる。
そ、そうだよね。
今でさえみんなだってフランクな感じだけど、一国の主の住むお城の家来なんだから、礼儀正しくて仰々しくて当然だ。
「この度は、ご協力いただき深く感謝申し上げます」
「いえ。セリムさまがお待ちです。こちらへ」
軽くあいさつを交わし、私たちは城の中へと案内された。
どんな人なんだろう、セリム王って。
若くして王様って、どんな感じなのかな。
偉そうにふんぞり返っていたりして。
「どうぞ」
そんなことをうだうだと考えていたらあっという間に王様の待つ部屋の前へとついてしまった。
ビシッと背筋を伸ばす。
「紗南さん、あまり気負わずに」
「え、あ…うん…」
私の緊張に気づいたソウシが笑って頷いた。
そうだよね、別に敵なわけじゃない。
私たちに協力してくれる、いわば味方だ。
ゆっくりと大きな扉が開かれていく。
お城というのはどこもほんとに仰々しい。