プリンセス☆ロード
「よく来たな」
王様は足を組み、肘掛に両手を乗せ深く腰掛けてそう言った。
すっごく偉そうだけど、似合ってる!
「…それにツッコんでほしいのか、無視してほしいのかどっちだ」
そんな王様に、初めて口を出したのはレン。
それも、ものすごく失礼なこと言ってるよ、この人!
自分の国の王様ならまだしも(いや、ダメだけど)他国の王にいいの?
「もう、相変わらずレンは口が悪いよね」
「相変わらずは余計だ」
「口が悪いのは認めるんだ」
でも、王様は全く気にした様子もなくレンに答える。
しかも、なんだか仲好さそう?
そっか、今までにも交友はあるだろうし、顔見知りで仲がいいのかもしれない。
心配して損した。
それにしても…王様、さっきまでのキャラとまったく違わない?
「ね、ねぇ…」
「ふふ、あれが本来のセリムさまですよ。穏やかで、誰とでも分け隔てないお方です」
「分け隔てない…」
なさすぎるんじゃない?