プリンセス☆ロード






「ソウシ、リュウ、ミナトもよく来たね。長旅ご苦労様」

「はい。セリムさま、お久しぶりにございます」





王様はソウシたちに視線を送ると労いの言葉をかける。
ソウシが代表して言葉を返し、一礼する。






「初めましてだね、かわいいお嬢さん」

「えっ、か、かわいい!?」





思いもよらない言葉をイケメンな表情で言われ思わずどきっとする。







「お前の目は節穴か」

「な、ちょっと、レン!」






人がせっかくいい気分に浸っていたのに!
いくら仲がいいからって、相手は王様なのに。





「まったく、レンは女性の扱い方を覚えたほうがいいよ」

「そうだそうだ!」





べーっと舌を出して見せるとレンは眉間にしわを寄せ舌打ちをする。
うわー、怒ってる。






「私はセリム。この国の、王だ」

「あ…、紗南です。よろしくお願いします」





私はどぎまぎしながら頭を下げる。
この人に見つめられると胸が締め付けられそう。





< 142 / 469 >

この作品をシェア

pagetop