プリンセス☆ロード
「もう!レンったら、あの人王様なんでしょう?それなのにあんな態度でいいの?」
「俺がどんな態度だろうがお前には関係ないだろう」
「それはそうだけど…」
廊下を歩きながらレンと言い合いになる。
口では勝てないのわかってるけど。
「それに、突然飛び出してきて、どうしたの?」
「……おまえは、無防備すぎるんだ」
「は?何のこと?」
レンっていつもそう、主語というかなんというか言葉が足りなくてまったくわからない。
無防備って何が無防備なわけ?
「うるさい。お前の部屋はここだ。飯時には遣いが来るだろう。それまで静かにしておけ」
「はぁ?もう、わけわかんない!」
私はレンに押し込まれるようにして部屋に入る。
そこは客間とは思えないほど豪華な部屋だった。
いや、これでも質素な方なのかもしれない。
お城の規模は私の予想をはるかに超えたものだ。
でも、これまでの旅、あまり心休まる時がなかったから少しうれしいかも。
少しならゆっくりしていけるのよね?
大きなお姫様ベッドに横になると、いつの間にかうとうとと眠りに落ちていた。