プリンセス☆ロード
第12話 『俺は、指図されるのがだいっっっ嫌いなんだよ!!!』
「お世話になりました」
二日間滞在ののち、私たちはエリシアを立つことになった。
約束通り馬を用意してくれていたセリムにお礼を言って旅の準備をする。
「気を付けてね」
「…はい」
「そんな顔しないで?ああならないことを願ってるよ」
誰も、傷つかず誰も、失わないことを。
セリムの言葉が重くのしかかる。
「おい、行くぞ」
「あ、うん!」
レンに呼ばれ私は気持ちを切り替える。
「ちょっと待って、でも私、馬になんて乗れないわよ?」
現実的な問題が一つ。
まったく考えていなかったけど、馬なんて乗ったことない。
「お前はここだ」
そう言ってレンがさしたのはレンの前。
ここって、え、私レンと一緒に乗るってこと?
そ、そんな!