プリンセス☆ロード





その悪魔の姿は、本当にまるで人間のような姿。
でも、違うのは耳が異様にとがって長いことと、獣型の悪魔のように鋭く尖った爪。
そして、背中に生えた漆黒の羽。
そのうえ、髪も漆黒の羽と同じ黒色。
その髪は長く後ろの高い位置でくくられていた。





「貴様は、なんだ」

「俺の名はロイド。まぁ、教えたところでお前らはもうすぐ地獄に落ちるんだがな!はっはっは!」





ガサツな笑い声をあげ、ロイドと名乗った悪魔は言った。
本気で殺す気だ。

わからないけど、その瞳が本気を物語っていた。
笑っているはずなのに、目が笑っていない。




それは、深い憎悪のように思えた。








「そう簡単にやられてたまるか!」






ミナトが叫ぶ。
それもそうだ。
はいそうですか、とやられるわけにはいかない。





「なら、少しは楽しませてくれよ!」






ロイドはそう叫ぶと、悪魔たちに命令をだし一斉に襲いかかってきた。
皆はすぐに戦闘態勢に入る。





前からの敵を薙ぎ払う隙に次の敵が後ろから襲いかかる。
仲間同士でかばい合いながら攻防を続けていた。






「はぁっ!…くそ、きりがねぇよ」

「ですが、戦わないことには、どうしようもありません!」

「わーってるよ!」






不意を突いたように見えた悪魔だったが、すぐに対応し突き出したリュウの剣が刺さる。
断末魔を叫び倒れる悪魔。





怖い、と思った。




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