プリンセス☆ロード
その時、首にかけていたネックレスが熱くなるのを感じた。
ネックレスがカッと熱くなった瞬間強い光がそこから辺り一面に広がる。
その光は鋭い刃のように地面を削り、その場にいた悪魔を切り刻んでいく。
「やあああああああ」
紗南の叫び声に同調するかのようにその刃のような光は強くなる。
「なんだ、これは。…俺もやべぇな。ひとまず退散だ」
ロイドはそう言うと一目散に姿を消した。
この光の刃は、味方にも牙をむく。
ソウシもリュウもミナトも傷だらけだった。
「紗南さん!落ち着いてくださいっ!」
ソウシの声も、紗南には届かない。
辺りは光の刃で大きな刀傷のような鋭い線が何重にもできていた。
ソウシは危険を顧みず混乱している紗南に近づこうとする。
「おい!危険だって!まだ収まってねぇし!」
「ですが!これ以上は、紗南さんの心が壊れてしまいます!」
目の前で、自分をかばってレンが傷つけられてしまった。
以前にも同じような状況はあったが、仲が深まってきている今では状況も感情もまた違うはずだ。