プリンセス☆ロード
「いや…レンっ…!!!!」
それはなんて悲痛な叫びだろう。
胸が痛い。
こんな風に傷つけたいわけじゃない。
守りたいと思っていたはず。
それは、誰もがそう思っていた。
でも、身を挺して守って、その結果彼女を傷つけることになる。
ならば、どうしたらいいんだろう。
側にいたいと願えば願うほど、生き苦しくなってくる。
「紗南さん!しっかりしてください!」
必死に紗南のもとまでたどり着いたソウシが紗南の頬を軽くたたき気をしっかり持たせようとする。
紗南は、ハッとし瞳に光が戻ると、次の瞬間フッと力が抜け倒れこんだ。
ソウシはそれを受け止める。
「…すいません」
それは、なんに対しての謝罪だったか。
誰もみな、ボロボロだった。
なるべく避けようと試みたが、あの刃からは完全に逃げきれず体のあちこちに切り傷ができ血が流れていた。