プリンセス☆ロード
身も心もボロボロだ。
こんな風に、傷つけてしまったこと誰もが悔いていた。
「レン…!急いで手当しなきゃ!」
悔やみ落ち込む暇もなく、ミナトが慌ててレンに駆け寄る。
かなり深手を負っているが、まだ息はある。
今なら、きっと助けられる。
「エリシアに戻りましょう。ここからならその方が早いです」
「ああ。どうにかそこまで持ってくれよ」
一番力の強いリュウがレンを抱え馬に乗せる。
ソウシが紗南を抱え馬に乗り、ミナトがレンたちが乗っていた馬を一緒に引いてエリシアへと向かう。
傷だらけになったからだがうまく動かない。
血は止まっておらず、流れる血で頭がフラフラしていた。
それでも、一刻も早くレンをエリシアに。
その一心で気を張り一心に進んでいく。
「…レン…」
紗南の呟きに胸が押しつぶされそうになる。