プリンセス☆ロード
第13話 『いたいなら、いればいいと言ってるんだ』
目を覚ましたのはベッドの上だった。
ボーっとする頭で、考える。
いったい何があったんだったっけ……。
「…レン!」
突如思い出して勢いよく起き上がる。
そこは病室のようで一面真っ白い壁に、消毒の匂いがした。
「目が覚めたかい?」
「…セリム?」
どうしてあなたが?
あなたがいるってことは、ここはもしかしてエリシアなの?
「驚いたよ。見送ったと思ったら、ボロボロになって帰ってくるんだから」
セリムが苦笑しながらそう言った。
「レ、レンはっ…」
「大丈夫。一命は取り留めたよ。でも、まだ意識は戻っていないし、油断ならない状態だ」
私のせいで。
私が、役立たずで、足手まといだから。