プリンセス☆ロード
レンは私とは違う部屋にいた。
たくさんの管につながれ、包帯を背中全体に巻かれた姿で横になっている。
とても痛々しい姿。
「レン…っ!」
涙がこみ上げてくる。
私がいなければ、こんな大怪我おわずにすんだんだ。
「…う…」
レンが顔をしかめ覚醒していく。
レンの視線が私をとらえた。
「…なにを泣いてる」
「レンが心配だからよ」
私はさらに泣きじゃくりながら答える。
「心配…?俺が…?」
レンは不思議そうに言う。
私がレンを心配するのがそんなに不思議なのか…。
「心配され慣れてないんだよ」
セリムがそう教えてくれた。
その時部屋の扉が開きぞろぞろと人が入ってきた。
「紗南さん!気がついたんですね!レンも!」
入ってきたのはソウシたち。
私たちを見ると笑顔で足早に入ってくる。
しかし、その体も包帯が巻かれ、ボロボロだ。
悪魔との戦いでやられていたの?
「みんな…その傷…」
「え、あ…これは…」
私が尋ねるとソウシは戸惑いを見せる。