プリンセス☆ロード



「今回の、ソウシたちを傷つけたという光の刃だけどね、それはそのネックレスの力だよ」

「このネックレスが…?」

「でも、そのネックレスの力は誰にでも作動する物ではないんだ。その原理はわかっていないようだけど、その力は異世界から来たものにしか使えない」






だから、異世界から来た人が救いの姫だと讃えられるのか。
異世界から来た者にしか扱えないのだから。







「だからこそ、悪魔も姫を浚おうとしているのだと思う。悪魔がどれだけ救いの姫についての情報を得ているのかはわからないけど」

「え…」

「でも、狙ってきている事実を見ても、その力を奪おうとしていることは確実だと思う」






悪魔が私を狙う理由。
それは、このネックレスを使える可能性がある存在だからだったんだ。
救いの姫と呼ばれる者だからではなく、使える力を狙っていたんだ。







「そのネックレスはね、異世界から来た者すべてが当たり前に使えるわけじゃない。綺麗な心を持った、純真な心の持ち主にしか扱えないと言われている。その力を悪用し、自分の利益のためだけに使おうとするとその石は消え去りその持ち主の命も奪われると…文献には書かれてあった」

「…えっ!?」

「大丈夫。普通に、君が思うように使っていればそんなことは起こらないよ」






とても恐ろしい力。
だからこそ、代償も大きい。






「あとは…君がどうしたいか」

「私が…」

「思ったんでしょう?このままじゃダメだって。自分が進む道、覚悟できたんじゃないの?」

「…私は…」






その話を聞いてもなお、その覚悟ができるのか。
悪魔の狙いがわかってきた今、それを私は守りきることができるんだろうか。







「…私は、皆といたい。でも、もう守ってもらうばかりは嫌。守ってもらわなくても、皆の側にいられる方法が知りたい」






それが、私の結論。
みんなの側にいられる条件。







< 191 / 469 >

この作品をシェア

pagetop