プリンセス☆ロード
「わかった。そのネックレスはね、持ち主の気持ちに同調しその力を発揮すると言われている。今回の場合は、君の悲しい気持ちに同調し光の刃となってあらわれた」
「私の気持ち…」
「そう。だから、うまくコントロールできればきっと、君の強い武器になると思うよ」
私の武器。
これがあれば、私も役立たずじゃない?
足手まといじゃ、ない?
「教えてください!コントロールの仕方」
「私も、文献で読んだ知識しかないけど、協力するよ」
「ありがとうございます!」
覚悟をする時が来た。
私も、戦う覚悟。
「まずは、考えなきゃいけない。武器をどんな形のものにするか」
「武器の形…」
私が武器を持つなら、それは、あれしかない。
一度は手放した、それは…。
「私は…剣にします。剣がいいです」
「剣…?そんな接近戦に適している武器でいいの?弓とか、他にももっといい武器があると思うよ?」
「いいんです。私…昔していたんです。使っていたのは竹刀で剣ではないですけど」
“お姫様”に憧れて、“男らしい”そう言われた剣道をいとも簡単に手放した。
それから一度も触れてもいないし、その話題を出すことすらしてこなかった。
でも、仮にも“姫”と呼ばれるようになってから形は違えども剣道が役に立つなんて。