プリンセス☆ロード
第14話 『どこにも行くな…』
そして、私はセリムのもとを訪れていた。
セリムと、城の外にある武道場に連れてきてもらいそこで練習することになった。
そこなら多少物が壊れても大丈夫だから、というセリムの配慮だ。
「ネックレスが肌に触れていた方がイメージが伝わりやすいとあるから、ネックレスを握ってみて」
「…はい」
私はそっとネックレスを包むようにして握る。
「頭の中で作りたい武器のイメージを浮かべるんだ」
「…武器のイメージ…。剣…剣…」
頭の中で剣をイメージしようとする。
でも、うまくイメージできない。
みんなが持っていた剣ってどんなんだったっけ…?
そんな風に考えていたら、急にネックレスが熱を持ち始め、暴発するように音を立てる。
「あつっ!」
「!大丈夫?」
シュウーという音を立て、ネックレスから白い煙が上がる。
な、なにこれ…。
「見せて!」
「え、あ…」
私が手のひらをみせると、ネックレスの熱で赤くやけどをしていた。