プリンセス☆ロード
それから、何度も挑戦し続けたけどちゃんとした剣の形にはなかなかならなかった。
形は剣の形をしていても、素材が剣としては使い物にならなかったり。
とても、使いこなすのは難しいらしい。
「…はあ…」
そして、使うたびに消耗していく体力。
このネックレスを使うと自分の力を原動力にしているからとても疲れるんだそうだ。
「今日は、これくらいにしておこうか」
「いえ、まだできます」
「最初から無理しすぎるのはよくないよ。大丈夫、レンが復帰するまでここに滞在するように伝えてあるから」
「でも…」
「無理して、君が倒れたら、あいつらはきっと心配するよ」
それも、そうだ。
心配はかけたくない。
ちゃんと使いこなせるようになるまで、今していることも気づかれたくはない。
「だから、ね?」
「…はい」
「明日も午後からなら空いているから」
「私一人でも練習できます」
「いや、何かあってもいけないから私と一緒にしよう」
「…忙しいのに、いいんですか?」
「ああ。構わないよ」
セリムの優しさに胸が詰まる。
それはきっと、いろんな苦悩があったからこそ。
私はその優しさに素直に甘えることにした。