プリンセス☆ロード
「私にこんな顔見せたことないのに…」
その写真のレンは、とても暖かい笑顔をしていた。
とても幸せそうな、愛しいものを見るような瞳。
それは、きっと隣に写る彼女に対する物なんだとすぐにわかる。
この二人の関係が、いわゆる友達以上なんだって、すぐに気付けるくらい。
なんだ…こんな可愛い彼女いたんだ。
バカみたい。
いつもそばにいてくれて、いつだって一番に駆け付けてくれて、守ってくれて。
そんなの、任務だからなのに。
わかってたはずなのに、すっかり忘れてた。
守られることなんて、今までなかったから勘違いしてた。
「ほんと…バカみたい…」
レンと恋愛が結びつかなくて、全く思いもしなかった。
レンに好きな人がいるかも、なんてこと。
“ばかばかしい”とか言っちゃうようなキャラなんだって決めつけてた。
そんなはずないのに。