プリンセス☆ロード
「紗南ちゃんどうしたの?」
ミナトの声にハッとする。
そうだ、私はあの後みんなと合流してご飯を食べていたんだった。
ボーっとして手が止まっていた。
「あ、ううん。なんでもない」
「あまりお腹がすいていないのかい?食べやすいものを用意させよう」
「あ、大丈夫です!そんなんじゃなくて、少し考え事をしていただけですから」
さっきの事が嘘のように接してくれるのは、セリム。
私はセリムの優しさを制して大丈夫だと知らせた。
「…レンのケガはどんな感じなの?」
「ああ、大分塞がってもう起き上れるまでになってるよ。あまり無理するとダメだからまだ大事とって部屋で寝てるけど」
ミナトが細かく教えてくれる。
大分よくなってきているみたいでホッとする。
この後、会いに行ってみようか…。
脳裏にあの写真がよぎって胸が痛む。
気になるけど、聞くのが怖い。
みんなは、知っているんだろうか。