プリンセス☆ロード
私は、レンの部屋に来ていた。
レンは以前とは違いみんなの言葉通り起き上り、剣の手入れをしていた。
「身体、どう?」
「…ああ。問題ない」
―どこにもいくな
その言葉、やっぱり私を誰かと間違えてたの?
誰か…って、あの写真の女の人?
ねぇ、聞きたいよ。
「…ねぇ」
「なんだ」
「このお城って、女の人も住んでるの?」
「…どういうことだ」
「他にお姫様、とか…そういう人って」
写真の中の人は綺麗なドレスを着ていた。
そして、あんなおしゃれな部屋まで。
きっと、位の高い人に違いない。
「そんなことを聞いてどうする」
「…ちょっと気になって。部屋を間違っては行っちゃったんだけど、女の子の部屋みたいだったから…」
「…お前には関係ないことだ」
レンはすっと視線をそらす。
なにか、聞かれたくないことがあるかのように。