プリンセス☆ロード
私は、そのままレンの部屋に直行した。
レンにお礼を言うため。
髪をさっそくレンがくれたバレッタでまとめる。
こんな世界だ、辛い過去はある。
だからこそ、支え合いたい。
レンの支えになれたらいい。
「レン!」
勢いよく部屋に入っていった私を怪訝そうに見るレン。
レンが、今誰を思っていても構わない。
忘れられない人がいても、構わない。
「ありがとう」
「…なにがだ」
「へへっ」
笑って、振り向いてバレッタを見せる。
「な!それ…!」
レンが慌てたように取り乱す。