プリンセス☆ロード
「私に買ってくれたんだよね?ありがとう」
「……っ、捨ててしまおうと思ってた」
「どうして?」
「渡すタイミングが掴めなかったからな」
照れ屋なレン。
確かに、自分から渡す姿は想像できない。
今だって、顔を真っ赤にして動揺してる。
「ありがとう。大切にするからね」
「……気に入らなければ捨ててくれ」
「なに言ってるの!私がこれ見てるの気づいて買ってくれたんでしょう?」
そう言うとレンはきょとん顔で私を見る。
「いや、お前に似合いそうだと思って…」
「え…?ウソ…」
今度は私が赤くなる番。
それって、私を思い浮かべて選んでくれたってこと?
私が見てたから買ってやるか、ってことじゃなくて?
私に似合うかもって思って買ってくれたってこと?
そんなの、嬉しすぎる!
「嬉しい!」
「…そ、そうか」
「うん!すっごく嬉しい!大事にするね!」
ああ、私は幸せ者だ。
なんて、単純なんだろう。