プリンセス☆ロード
いつまで待っても痛みはやってこなくて、いつの間にか腕を掴む手も離されていた。
恐る恐る目をあけると、男たちがお腹を押さえて倒れているのが見えた。
「え…?」
一瞬の出来事。
いったい何が起きたの?
私の隣では同じように驚きを隠せない浩太と美由紀の姿。
その二人の視線は一か所に集められていた。
その視線の先をたどると…。
「ちっ、なんだ。まったく手ごたえのない奴らだな」
「……レン!?」
呆れ顔で腕を回しているレンの姿。
レンの姿と今の状況が全くマッチしなくて動揺する。
「バカ女、呼ぶのが遅いんだ」
「呼ぶのが遅いって…え?ちょっと…?」
まったく理解できずに戸惑う私。
ちょっと待って、なんでここにレンがいるの?
ここは、私の世界なはず。
それなのに…。