プリンセス☆ロード
こんなところでまで喧嘩なんかしたくなかった。
でも、止まらなかった。
レンは、私なんてどうでもいいんだ。
私みたいなお荷物なんて、さっさとここにおいて去ってしまいたいんだ。
「ひどいよっ」
レンの事、好きなのに。
好きになるたびに、レンに突き放される。
レンの側にいたいと思えば思うほど、レンが遠ざかっていく。
レンは、私と離れても寂しくなんかないんだ。
「みーつけた」
闇雲に走っていた時、突然声をかけられ立ち止まる。
涙を拭い顔を上げると、そこにはたくさんの男たち。
「な、なに…?」
「よー、この前は、よくもコケにしてくれたな」
男たちの中から出てきたのは、昨日のあのぶつかった男。
昨日よりも大勢の男を引き連れてどうしてこんなところに。