プリンセス☆ロード
「…怖かっただろう。助けに行くのが遅くなってすまなかった」
「え…、そんな…」
「俺がお前を守ると、大口をたたいた。だが、結局お前をこんな目にあわせてしまったのは事実だ」
「なに言ってるの…」
「それに、結局お前に助けられてしまったしな」
レンはそう言うとポケットから取り出したものを差し出した。
「これ…」
それは、私のネックレス。
そう言えば、男たちと戦った時に落としてネックレスに戻ったのを拾い忘れていた。
それを見つけて持っていてくれたんだ…。
「お前の悲鳴に共鳴し、あいつらを再起不能にした」
「え…」
「安心しろ、死んではいない。だから、お前が自分で勝ち取ったんだ」
「私が…」
私の心に連動しているというネックレス。
私のレンを助けてって気持ちに力を貸してくれたんだ。
「…紗南。お前は、どうしたい」
「え…?」
「いや…、ここに残ることがお前の幸せなんだとわかっている。ここにはお前を助けようと一緒に向かってくれるこの者たちもいる」
レンの視線が浩太と美由紀に注がれる。
二人はレンの話に首をかしげる。