プリンセス☆ロード




「お前がここに残るというのなら、そのネックレスは俺が貰い受け、ちゃんと向こうに持ち帰り王に届ける」

「…私が、戻るって言ったら…?」

「また俺が、お前を守るまで」







きっと、また命がけで。
私が、どうしたいか。








「レンは…なにも言ってくれないの?レンがついて来いって言ったら私…」

「お前が決めることだ」

「…私は、役に立てる?私、足手まといじゃない?」

「足手まといなんて思ったことなどない」

「うそつき…」







足手まといはいらないって、いつも言ってたくせに。








「…連れて行って。私、このままみんなと別れるなんてやっぱりいや。私が寂しいとき側にいてくれたみんなになにも言わずに別れるなんてできない」

「本当にいいのか?もしかしたらもう戻ってこれないかもしれないんだぞ」

「…うん。それでも、レンの側にいたい」








それが、私の気持ち。
レンが命がけで守ってくれた気持ちに、ちゃんと恩返しがしたい。
救世主と呼ばれる姫なのなら、私にはできることが何かあるはず。
このままそれを投げ出すなんて、私にはできない。







「…あ、あの…」






そんな二人の空気を美由紀の声が消し去った。







「あ、えっと…その…」







なんだか二人の世界に入っちゃってたよね?
意味不明な話で、変に思われちゃったよね…。




というか、なんて説明したらいいんだろう……。






< 291 / 469 >

この作品をシェア

pagetop