プリンセス☆ロード
「未練は、ないか?」
「うん。浩太も美由紀も待っててくれるって」
「ああ」
浩太は、あの後二人になった時、少し寂しそうに言った。
『紗南はあいつが好きなんだな。お前が言ってた紗南を守ってくれる王子様なんだろ』
浩太はなんでもお見通しみたい。
それに続けて、“かなわねぇな”って笑ってた。
ごめんね、浩太。
浩太の気持ち、忘れない。
でもね、私好きな人ができた。
私の片思いだけれど。
彼には思い人がいるの。
私には到底かなわない相手。
それでも、側にいたいと願うの。