プリンセス☆ロード
私たちは再び旅を始める。
私たちは一日行方不明になっていただけのようだ。
やっぱり、飛ぶ間に時間がずれているみたい。
「これからどこに向かうの?」
「キールという村だよ。ムーン王国にあるんだ」
ミナトが答えてくれる。
なんでも、10年以上前悪魔がその村を襲ったらしい。
しかし、キールという村はとても小さな村で、悪魔に襲われるような村ではなかったらしい。
「悪魔って、大体首都を狙って襲ってくる。むしろ王国をつぶそうとしてるから城を襲った方が手っ取り早いしね」
「だけど、その村は襲われた…?」
「うん。最近、それには何かわけがあったんじゃないかと言われ始めてるんだ」
「訳…?」
「そう。なにかはわからないけど、それを調べるために行くんだよ」
「そっか。それがわかったら悪魔の事が少しわかるかもしれないね」
「うん」
その村が襲われた理由。
それは、本当にあるんだろうか。
どうして襲われなくてはいけなかったのか。
いくら何か理由があったとはいえ、許されることじゃない。
「ここのところ被害はないようだけど、紗南ちゃん十分気を付けてね」
「うん。ありがとう」
「俺たちがちゃんと守るからね!」
ミナトの言葉に私は笑って答える。