プリンセス☆ロード

第3話 『お前が姫だなんて認めない』





目を覚ましても、見知らぬ天井なのは変わらなかった。
西洋のインテリアのようなこじゃれたインテリアたちに、ああ、これが現実なんだと思い知らされる。


自分が寝かされていたベッドだって高級そうなお姫様チックなベッド。
悪い夢なら早く冷めて欲しい。








「目が覚めたら、王が呼んでいる。行くぞ」

「きゃ!?」





一人だと思っていた部屋の隅に、レンの声が響いて驚いた。
ああ、私この人の目の前で倒れてしまったんだ。
ここに運んでくれたのは、レン?
きっと、渋々だろうから、お礼なんていらないよね?






「・・・行くぞ」

「今起きたばかりなんだけど」

「王は忙しい。今日も昼から会合があるのだ」

「昼って、私そんなにも寝ていたの!?」






倒れたのは日が落ちたころだから、それから次の日の朝まで・・・。
じゃあ、レンはずっと私の側に?



王の命令には逆らえないのね、かわいそう。








「あ、待って!」






しみじみと同情していたらそそくさと行ってしまうレンの後を慌てて追った。








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