プリンセス☆ロード
「あの、悪魔に襲われたのって何年前なんですか…?」
「今から11年前…」
「11年前…。リュウが、ルネス王国で騎士を始めたのが15歳の時って言ってました。だから、リュウは今25歳だから10年前くらいですよね…」
「襲われた次の年には、リュウはルネス王国にいたということ…?」
それを意味することとは…。
どうしてリュウが騎士をしているのか。
それも、母国ではなく遠く離れたルネス王国で。
「私、聞いてみます」
「え…?そんな、いいのよ」
「いえ、私も仲間として気になるので」
カノンさんの役に立ちたい。
片思いの辛さ、何年も想い続けているカノンさんには及ばないにしても、わかるから。
「でも、リュウはカノンさんの事大切に思ってると思います」
「そう…かしら…」
「はい!女の勘です!」
カノンさんに再会した時のリュウは、いつもと違ってた。
カノンさんを見るリュウの瞳は、カノンさんを毛嫌いしているような瞳ではなかった。
きっと、何かわけがあるんだ。
「ごめんなさい、湯冷めしてしまうわね…。戻りましょう」
「あ、はい」
私とカノンさんは家の中へと戻った。