プリンセス☆ロード




「救いの姫がこの世界に現れ、この村に訪れる日まで絶対に他言してはならぬ。絶対に奪われてはならぬ。それがこの村の村長に代々受け継がれてきた秘密じゃ」

「私が…?」

「この武器は、お前たちのものじゃ。持っていくがよい」







村長にそう言われ、その武器をリュウが受け取る。
体格的にはリュウが一番しっくり来る気がする。







「これを、我々の武器に…。いったいこれって…」

「悪魔との戦いのために誂えられたもののようだな…」







昔から、決められていたように…。









「ありがとうございます。戻りましょうか」









あまり長居するのは危険、そう判断し踵を返す。
11年前、悪魔がこの村を襲ったのはおそらくこの武器を奪うためだろう。
そうなると、今この時を狙われる危険が高い。







「急ぎましょう」







私たちは来た道を急いで引き返す。








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