プリンセス☆ロード




「ウソ…」

「どうにか出る方法を考えねぇとな」





リュウがそっと私を起こし座らせると道があった場所まで近づく。






「おーい!誰か!聞こえるか!?」






大声で叫ぶ。
そうだ、皆は…?







「リュウ!紗南!聞こえるか!?」







その時、岩の向こうからレンの声が聞こえた。
よかった、無事だったんだ!





「レン!私たちは無事よ!」

「そっちはみんな無事なのか!?」






私とリュウが続けて叫ぶ。





「ああ、こっちも無事だ!」

「助けを呼んできてくれないか!?」

「わかった!少し待ってろ!」







私たちだけじゃこの岩を動かせるはずがない。
そのやり取りを行うと岩の向こうから人の気配が遠ざかっていくのがわかった。






少し、心細くなる。







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