プリンセス☆ロード
「…ったぁ…」
木に引っ掛かりながら落ち、地面に直撃する瞬間ロイドによってなんとか地面に叩きつけられずに済んだ。
それでも、身体には擦り傷がたくさんできる。
「お前、何考えてるんだ」
「あ、あんた!」
ロイドも身体を起こし、私に向かって睨みつける。
「バカじゃねぇのか。俺が狙ってるのはお前なんだぞ。これじゃあ、自分を浚ってくれといってるようなもんじゃねぇか」
「う…。身体がとっさに動いたのよ!仕方ないでしょ!それに、あんな場所で戦うなんて卑怯よ!」
「俺は別に公平な戦いを挑んでるわけじゃねぇんだ。こっちが有利になるように動いて何が悪い」
にらみ合う私とロイド。
ふと、ロイドの右腕から血が流れているのを見つけた。
「あんた、血…」
「あ?…ちっ」
ロイドもそれを目視して確認すると、舌打ちをする。
私は鞄の中をあさりガーゼを取り出すとロイドのケガを手当てする。
「な、お前何すんだ」
「怪我したままにしてたら化膿しちゃうわよ」
「…俺は敵だぞ?お前の仲間を殺そうとしたんだぞ。わかってんのか」
「わかってるわよ!」
煩いな!と手当した後の腕をペチンと叩くと顔をゆがませる。
少しは痛い目見なさい!