プリンセス☆ロード
次に目を覚ましたのは、薄暗い冷たいコンクリートの上。
ズキズキする身体に顔をしかめる。
腕は上でひとまとめにされ鎖で吊るされている。
ここは、牢屋のようだ。
なにか、情報を探れるかもとロイドについて行こうとしたのは自分自身。
絶対に負けるもんか。
「…い、…おい」
「え…、ロイド…?いるの?」
薄暗い牢屋の中で声がする。
薄暗い空間に目が慣れてくると同じ牢の中の少し離れた場所に同じように鎖につながれたロイドの姿。
「ロイド!あんた、なんで…」
「…生きてたか」
「うん…ロイドも、生きててよかった」
「人の心配してる場合か」
ロイドはすっかり憔悴しきっているようだ。
あの魔王の存在に怯えているのか、すっかり戦意なんてものはなかった。
「ねぇ、いいの?あんな風に言われて、こんな目に遭って」
「…お前には関係ない。ここでは魔王さまが絶対なんだ」
力によってねじ伏せられているゆがんだ関係。
誰も逆らうことは許されない。
だからこそ、どうにか手柄を立てようと必死なんだ。
魔王のご機嫌を取りたいから。
でも…。
「ロイドは、父親に認められたいって言ったよね…」
「…」
「ロイドの父親って…」
「……魔王だ」
「え……」