プリンセス☆ロード





「いい加減、その力を我に示せ!」





魔王が苛立ちを隠せないように手を振り上げると、再び攻撃が向かってくる。
私はグッと目を瞑りその衝撃を覚悟した。







「ぐ、う、あああああああ!!!!」





衝撃の代わりに感じたのは何かが、覆いかぶさる温もりと、苦しそうな声。
私が瞳を開けると、そこには私に覆いかぶさり代わりに攻撃を受けるロイドの姿。




「ロイド!?」

「…っ、はぁ、…はぁっ…」







ロイドは苦しそうに肩で息をしながら取り出した短刀で私の手首の枷を外す。
支えを失った私が落ちるのをロイドが支える。





「どう…して…」




こんなことして、いいはずがないのに。
周りの手下たちは慌てて戦闘態勢に入っている。





「ロイド、裏切るというのか!」




魔王はロイドの行動に強く憤慨している。
魔王は怒りにまかせて攻撃をぶつけてくる。

それをロイドが私を抱き抱えながらかわす。
私は動く力も残っておらず、ロイドに運ばれるがまま。






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