プリンセス☆ロード
レンは一部屋の中に私を連れてはいる。
扉がしまった瞬間、レンに抱きしめられる。
「れ、ん…?」
「守れなくて、すまない」
「え…?」
ぎゅうっと抱きしめられた身体。
なんだか、最近のレンはとても甘々だ。
でも、嫌じゃない。
私は体の力を抜きレンに委ねる。
「いつも、いつも、俺は守ってやれない…」
「なに言ってるの…?そんなことないよ」
「お前があいつと落ちて行って…生きた心地がしなかった」
心配をかけてしまったんだ…。
ごめんね…。
「お前が言っても無茶苦茶なやつだってわかってたのにな」
「ちょ、ちょっとレン⁉︎」
私が聞き捨てならない言葉に顔を上げると笑い顔のレンと目が合った。
文句を言おうとしたのに、あんまりにも、優しい顔で見てるから息がつまりそう。
「もう、諦めた」
「へ?」
思いのほか素っ頓狂な声が出たと思う。
なにを、諦められたのだろう。
「お前に無茶するなと隠れていろと言ったところで言うことを聞くわけがない。お前が無茶するなら一緒に無茶するまでだ」
「なにその変な理屈…」
レンが、おかしい。