プリンセス☆ロード
次の日、宿を出た私たち。
「おい!お前たち!」
宿を出た私たちの目の前に突然現れた女の子。
ロリータみたいなフリフリの短いスカートの小学生くらいの子だけど…。
「悪魔…⁉︎」
レンが私の前に立つ。
その耳は尖り、鋭い爪を持つ、それは悪魔の印。
「そんなビビんないでよ」
その子は人懐っこい笑顔で笑った。
なんだか、見たことがあるような顔…。
そんなはずないんだけど…。
ビビるなと言われても、私たちの警戒は簡単に解くわけにはいかない。
この子が誰なのか、どんな目的があるかわからないんだから。
「あなたは、誰?」
「あたしはエリサ」
「エリサちゃん…。あなたの目的はなに?」
「…兄ちゃんを助けて。あんた、救いの姫なんでしょ!」
キッ、と、睨みつけるような視線に変わる。
私は、レンの影から出てエリサちゃんの前に立つ。
「お兄さんを助けたいって…?」
「兄ちゃんは、あんたのせいで…っ」
「え……。エリサちゃんにお兄さんって…」
「…魔王の息子、ロイド」
私は息を飲む。
あんたのせいで、その言葉が胸に突き刺さる。