プリンセス☆ロード
「どういうことだ」
「あたしだって知らないよ!あんたたちならと思ったのに役立たず‼︎」
「なんだと⁉︎」
睨み合いが始まる。
この二人は、相容れないようだ。
「どうするんだよ!そんなチンケな剣で魔王さまに勝てると思ってんのか!?」
「やってみないとわからんだろ!」
「わかるよ!お前バカか!」
ま、負けてない…‼︎
口げんかでレンが押されてる…!
そんな珍しい光景に止めるのも忘れまじまじと見入ってしまう。
「無意味な言い合いはそこまでにして考えましょう。ここでうだうだしている時間はないはずですよ」
「…ちっ」
「なんだ、話がわかる人間もいるじゃないか」
そんな二人の間をとりもったのはソウシ。
確かに、今のロイドの状況を考えたら急がないといけないだろう。
「でも、どうしたら…」
「とりあえず今回はロイドの救出だけを目的にするっていうのは?」
「だけを?」
「ああ。そのあと、魔王の討伐に向けての準備をする」
ミナトの案にみんなそれぞれに考え込む。
「確かに、同時進行は無理があるだろうが、もし、途中で見つかり魔王との戦いになることもある」
「そうなった時、ミナトの案だとその時に対応ができません」
リュウとソウシも悩んでいる。
いい案がなかなかでてこない。
私は戦いに関しては無知だから口出しできないけど…。
なにかいい手はないのかな…。
考え込むながら剣に手を伸ばす。
何も考えずただなんとなく引っ張ってみる。
「…え……?」
カポ、そんな音を立て剣が何の抵抗もなく抜けたのだ。
「あ、あの…抜けちゃったんだけど…」