プリンセス☆ロード
父親を見限ろうとするエリサと、父親に認めてもらいたいロイド。
「それでも、私は…兄ちゃんを助けたい」
「そっか…」
私も。
そんな場所からロイドを助けたい。
どれが正しいのかなんてわからない。
エリサちゃんの正義と、ロイドの正義。
そして、私たちの正義。
それはそれぞれに違うのだから。
悪魔と人間だからじゃない。
一人ひとりが違う存在だからこそ、考え方は何通りもある。
それぞれに正解は違うのだ。
「こっち」
エリサちゃんに連れられ、再び悪魔の大陸へやってきた私たち。
来た道とは違う道に入っていく。
それでも、エリサちゃんがそっちだというのだからそうなのだろう。
私たちはおとなしくついて行く。
「あたしと手を繋いで」
「え…」
「一人でもいい。それから全員が繋がるように手を繋いでいて」
「うん…わかった…」
私たちは顔を見合わせ手を繋ぐ。
最後に私とエリサちゃんが手を繋いだ。
「…男と手を繋ぐなんて、気持ちが悪いな」
「同感」
レンとリュウがげっそりした顔をする。
ソウシとミナトも苦笑してる。
傍から見ても、なんとも言い難い光景だ。
「黙ってついてきて」
エリサちゃんが先に進むのについて足を進めた。