プリンセス☆ロード



ロイドは部屋で寝かせていた。
ここに着いた途端倒れるように気を失い倒れてしまった。

みんなが手当てをしてくれると言ったけど、そんなことまでさせられないと、私が全てを請け負った。
ここまで協力してくれただけで充分。




「がんばって…」



悪魔は人間よりも治癒能力が長けていると言っていた。
だから、大丈夫だと信じたい。
濡れタオルで傷口を拭き取り消毒を塗って行く。

痛みが走るのか時々顔をしかめる。




「早く治してエリサちゃんを迎えに行こう」




うまく立ち回っていることを願う。
今は、そう信じるしかない。




「う…」



ロイドがゆっくり目を開ける。
私は立ち上がりロイドの顔を覗き込む。



「ロイド!よかった…。覚えてる?着いた途端倒れちゃったのよ」

「あ…ああ…」




ロイドは完全に覚醒していない視線を泳がせ辺りを見渡す。
ロイドは手を掲げ見つめるとそのまま腕で目を覆うように降ろした。




「…情けねぇ…」

「ロイド…?」

「…人間に助けられるなんて…」

「お願い…。人間のこと、もう少し許してあげてほしいの…」




人間である私が言ってもなにも変わらないかもしれないけれど。
それでも……。




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