プリンセス☆ロード
「私、魔王の事許せない。人間への憎しみはわかる。人間だって、悪魔を退治したりしているから、人間を襲うのだってもしかしたら仕方ないことかもって思う…」
「ああ」
「でも、同じ仲間を大切にできない魔王は絶対に許せない」
そんな人が悪魔の頂点にいることが許せない。
人間と悪魔の負の連鎖を断ち切るためにも。
「私、頑張るから。救いの姫として、何ができるかわからないけど」
「お前は、今までも姫として救ってくれたよ」
「…なんか、変ね。レンが優しいの」
「なんだそれは」
「ううん。嬉しいんだ」
レンは、変わらず私を守ってくれる。
それがただ嬉しいの。
「よし。じゃあ行くか」
「うん!」
私たちは正々堂々と正面から中に入っていく。
逃げも隠れもしない。
全てに決着をつけるために。
「ククク、やってきたか…。俺様の力を見せてやろう」
私たちの姿を見ていた魔王が、不気味な笑い声をあげていた……。